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風水災害に対する防災知識

time 2018/09/16

災害に対する防災での対応

地震、津波、台風など自然現象の力を防いだりなくしたりすることはできない。

災害とは自然現象の力が、人間社会に悪影響を与えること。

この悪影響を減らす、無くすことは対応次第(防災)で可能。

防災対応例

施設設置による対応

ダム堤防等の設置、建築物の強化、防災セット

行動・知識よる対応

防災訓練、社会の防災意識の向上、災害発生場所を避ける

防災に正解はない

前提条件が変わると災害も多様化する かつ、人間も多様化しているので様々な考え方が出てくる。
現在では様々な考え方を身につけて状況に応じて対応するのがベスト

災害をもたらす自然現象の種類

風雨等の気象災害

豪雨、高潮、台風等

災害防止施設の充実により昔に比べ、中規模災害の死者家屋倒壊等風水害による被害は 減少しているが、1時間の降水量80ミリ以上の回数は増加しているので今後は大規模災害の可能性も否定できない状況

雨の量の変化1980年代平均16.1回→2000年以降平均2.2回

 

地震等の地殻活動

地震、津波、噴火等

気象災害の種類

洪水災害

河川洪水

河川の堤防の決壊や越提による洪水

決壊付近の家屋、自動車、人が流出

内水氾濫

豪雨による雨水が排水できる図住宅地に溜まる現象

家屋はほぼ流されない。地下トンネル上の道路では雨水がたまり死亡者が出ることもある。

高潮災害

台風、低気圧接近時に海水面が通常よりも上昇する海水面吸い上げ現象

気圧低下による海水面の上昇

50ヘクトパスカルの気圧低下で約0.5 M 上昇

海水面を一定方向に向かわせる風の吹き寄せ効果による現象

台風の進路にあたる湾奥などに影響が大きい

まとめ

この海面吸い上げ現象と風の吹き寄せ効果が合わさると防潮堤より海水面が高くなり 水害を起こしやすくなる。

土砂災害

崖崩れ

雨水により土の粘着力と摩擦力が弱められ斜面が崩れる現象を言う。

地すべり

山崩れ崖崩れより地面がゆっくり滑り落ちる現象を言う
通常1日数センチ以下早くても歩行速度程度
ゆっくり動くから活動は長期化する
発生場所は地質次第

重ねるハザードマップ | 国土交通省

土石流

土砂が降雨などによる水と混じり合い一気に河川を流れ落ちる現象を言う
高速で長距離は流れる 時速数十 km から9000 km
到達範囲は勾配に左右される。土石流は10度以下の勾配で堆積開始
2~3°では土石流停止

重ねるハザードマップ | 国土交通省

 

豪雨災害の人的被害の分析

災害場所別犠牲者

犠牲者の多くが 災害発生危険箇所または災害発生近隣地域で犠牲になっている

時間帯別犠牲者

夜と昼についてもほぼ同程度の犠牲者が出ている。

時間帯は関係なく災害の危険がある。

犠牲者の避難行動の有無

避難行動なし 89.5%

避難行動を何も取らず災害に遭遇するケースが圧倒的

避難行動あり10.5%

避難途中でも災害と遭遇する可能性は多分にある

まとめ

最新災害情報を早く取得し災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する。

災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する。

災害別被害統計情報

土砂の人的被害46.9%

場所別
屋外13.3%
屋内86.2%
土砂災害については圧倒的に屋内被害が多い。最新災害情報を早く取得し、屋外避難中の災害にも遭遇しないようにするため、災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する

洪水(溢れた水)の人的被害22%

場所別
屋外60.6%
屋内38.9%
最新災害情報を早く取得し、屋外避難中の災害にも遭遇しないようにするため、災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する
万が一、洪水になってしまったら無理な屋外避難をあきらめ家屋の高いところへ避難し救助を待つのも効果的

河川(川に近づく)の人的被害18.8%

場所別
屋外98.1%
屋内1%
ほぼ100%屋外での災害。
田んぼや畑の様子を見るのは諦めて最新災害情報を早く取得し、屋外避難中の災害にも遭遇しないようにするため、災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する。

強風・高波・その他の人的被害4.3%

屋外79.2%
屋内17.8%
屋外被害が圧倒的。
最新災害情報を早く取得し、屋外避難中の災害にも遭遇しないようにするため、災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する

まとめ

最新災害情報を早く取得し、屋外避難中の災害にも遭遇しないようにするため、災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所へ避難する。

 

水害犠牲者にならないための避難テクニック

水の恐怖を再認識する

何センチというような川の流れの厚みは関係ない。
体格、体重にもよるし、 流れの危険性は水深と流速の組み合わせによって決まる。
流れる水に近づかないのが一番よい

前兆現象は災害発生中

前兆現象が起きていたら、災害発生中とも言える。
避難時間はもうない。災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所に避難する
土石流前兆現象例
雨なのに川の水位が下がる(天然ダムが出来ている。)
木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえる(土石流発生中かも)

防災気象情報の取得

気象庁 | 気象警報・注意報

日本地図右上にあるその他の情報タブをクリックし、各種情報を取得できる。

 

防災気象情報の種類

大雨警報

市町村単位で出る
今後どの程度雨が降るか
注意する時間帯は何時頃か
など今後の雨の動向が確認できる

土砂災害警戒情報

大雨警報よりさらに激しい時に発表
危険度の高いところはメッシュ情報で確認できる。

記録的短時間大雨情報

数年に1回程度しか発生しないような短時間の大雨の時に発表される。

発表時の6割に何らかの大雨災害が発生している

洪水警報の危険度分布

大雨が降っている場所ではなく主に中小河川について詳しい川の溢れそうな場所が示されている。

川の防災情報

国土交通省の川の防災情報
国土交通省 | 川の防災情報

 

気象現象の深刻化と防災情報の種類

防災の気象情報

(災害に結びつくような激しい現象が予想される数日前から発表)

大雨注意報

(災害が発生するおそれがあるとき)

大雨警報

(重大な災害が発生するおそれのあるとき)

大雨特別警報

(重大な災害が発生するおそれが著しく高まっている時)

気象庁|気象警報・注意報の種類

記録的短時間大雨情報

(市町村単位で記録的な1時間雨量が発生した場合の情報)

気象庁|気象警報・注意報の種類

土砂災害警戒情報

(市町村単位で土砂災害発生危険性の情報)

まとめ

必ずしもこの上記順番で出るわけではない。最新の気象情報を取得し安全な場所への避難行動を行う。

 

避難情報の種類・意味

避難準備高齢者等避難開始

避難の準備を行う 避難に時間のかかりそうな人については避難開始行動を行う

避難勧告

災害の危険が迫っているため速やかに避難を行うための勧告

避難指示(緊急)

さらに最大の危険が切迫しているため直ちに避難を行う ための指示

災害からの避難行動のテクニック

災害発生危険箇所に近づかない

災害が発生する可能性のある場所に近づかない

早期の避難行動開始

災害情報を入手し、災害が起こる前に災害の及ばない安全な場所に避難する。

ハザードマップを信用しすぎない。

ハザードマップに記載されてないからといって必ずしも安全とは限らない。

近年の尋常ではない気象状況によってはハザードマップ想定以上の災害が起こる可能性も十分あり得る。
(東北大震災ではハザードマップ以上の津波が到達した)

避難所に行くことが必ずしも安全ではない

避難所に行くことにより安心感を得られるが避難所が必ずしも安全とは限らない想定以上の災害により避難所がダメージを受けることは十分あり得る。